猫街暮らしの詩人さん

猫街に暮らす詩人さんのひとりごと

君のいた空の下

いま

声が触れた

指先に確かに


君がぬくもりを連れて行く

春がさびしく笑う


僕が世界を忘れても

季節は僕を運んでいく


君のいた空の下

まだ僕は答えをだせなくて

まだ何も見つけられなくて


浅い春が

さびしく笑う


すれちがいざまに

さびしく笑う


いま

声が触れた

指先に確かに


君のやさしい声が

指先に揺れた