猫街暮らしの詩人さん

猫街に暮らす詩人さんのひとりごと

残像の中にあたしはいなかった

あなたを構成するものは

時も

空も

光も

影も

残像に満ちていて

 

どこにもあたしはいなかった

 

あたしを構成するものの

半分以上は

後悔だの嫉妬だのに満ちていて

そこにあなたの残像が

ゆらりと見え隠れする

 

あなたを構成するものは

時も

空も

光も

影も

輝きに満ちていて

 

だけど

どこにもあたしはいなかった

 

さびしいと耳鳴りがうめく

残酷だと心臓がのたうつ

 

残像の中にもあたしはいなかった

 

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