猫街暮らしの詩人さん

猫街に暮らす詩人さんのひとりごと

風磨きのうさぎ−8

星が溺れるほどの

日々が続いて

うさぎたちにできることは

とうとうなくなってしまいました

 

風を磨いても輝きは戻らず

風を奏でても誰にも届かず

 

それでいて

ひたひたひたひたと

空いっぱいにあふれだすから

このままでは

宇宙の理(ことわり)までなくなりそう

 

かみさまは

風磨きのうさぎたちとともに

小さな小さな青い星を離れたのでした

 

そうしてしばらくの間

溺れている星を

彼方よりご覧になっておりましたが

 

かみさまになりたがる人らが

相変わらず

もくもくと入道雲のように

現れるので

悲しい顔をなさったのでした