猫街暮らしの詩人さん

猫街に暮らす詩人さんのひとりごと

時の輪

ずるりと音がしそうな風情で

振り向けば

なにやら時の輪が今にも千切れそうだ

 

途切れれば夜も消え

消えれば世も千切れるであろう

 

かくして昼だけの国になり

夜を忘れた人らが闊歩する街になったと

いうわけだ

 

ずるりと音がしそうな風情で

振り向けば

なにやら時の輪が今にも千切れそうだ

 

美しい光景は

案外残酷なのかもしれないよ

 

とどまってはくれぬのだから

 

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