猫街暮らしの詩人さん

猫街に暮らす詩人さんのひとりごと

詩人屋さんのひとりごと-e

猫でも人でもないのなら

今頃どこにいただろう

 

空は好きだったろうか

水辺を愛しただろうか

 

花の香に

ふふふと笑ったろうか

 

猫でも人でもないのなら

今頃どこにいただろう

 

深海魚になって

日がな一日漂い続け

きっと君には会えなかったろう

 

猫でも人でもないのなら

今頃どこにいただろう

 

時間の結び目にもぐりこんで

君を探していたろうか

 

猫でも人でもないのなら

今頃どこにいただろう

 

岬に落ちる雨になって

君の頬に優しく触れていたろうか

 

僕にそうしてくれたように

優しく触れていたろうか