猫街暮らしの詩人さん

猫街に暮らす詩人さんのひとりごと

憎々しげにあるいは楽しげに

ごっごっごっ

しゃーっしゃーっ

しゃりしゃりしゃりしゃり

とん!

とんとんとんとん

 

独特のリズムを刻みながら

女は歌う

 

皮を剥いで〜ぶっ叩いテェ〜刻んでぇ〜

 

邪悪な祭りのように

どこか憎々しげにあるいは楽しげに

 

連れ合いの帰りが遅いとき

自分ではない誰かの影を感じるとき

泣いたり喚いたりするかわりに

女は台所で忙しく立ち回りながら

歌っていた

 

焼いて煮込んで食ってやるぅ〜

 

昔々の、半分くらい本当の話である