猫街暮らしの詩人さん

猫街に暮らす詩人さんのひとりごと

猫からの手紙-2

ひと雨きそうな曇り空

きみは

「ぽんっ」と音をたてる

柄つきのバカでかい帽子を

ぶら下げやってくる

 

久しぶりに

きみの足元に駆け寄りたいのに

バカでかい帽子が今にも

「ぽんっ」と言いそうで

いつもより遠くから

にゃあにゃあ喚くんだ

 

振り回されたり

追い回されたり

そんなことされたのは

チビの頃だし

そんなことしたのは

きみじゃないのに

ドキドキが早くなっちゃうんだ

 

雨が落ち始めて

「猫ちゃんまたね」と

きみはバカでかい帽子を

そーっと音のしないように開いて

帰っていった

 

空の青い日に

また会えるかな

待ってるよ

 

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