2019-12-23 魔-3 童話詩 ふたり とりあげるものが すっかりなくなると つまんないわ そんな妙な理由で ようやくきみから解放される 外は雪 恋人たちは夢の中 きみは全てを僕に返すと 「また明日ね」 さびしそうに笑う 赤い実も 黒い実も 飽きちゃったわと 散々もてあそんだものだから 今や 僕の視界はほんのり歪んで 拍動はこの上なくリズミカル 僕は願う 強く願う 最後にそれをとりあげられるまで きみのことを好きでいられるように