猫街暮らしの詩人さん

猫街に暮らす詩人さんのひとりごと

仮(か)族

音が馴染むたびに

心はほんとうを映しだす

反響する単語がどんなに優しくても

軽々しく信じられる人ではないのだと

 

声がするたびに

心はほんとうを嗅ぎ分ける

反響する言葉がどんなに愛情ぶっても

軽々しく寄り添ってくれはしないのだと

 

四六時中そばに

四六時中繋がれ

四六時中馴染みすぎて

気づいた時にはもう

大人になりすぎて

 

それでもようやく綴ることは罪深くないと

気づく

つまり

幸せという言葉で安易に括ってはいけない

家族のことを