猫街暮らしの詩人さん

猫街に暮らす詩人さんのひとりごと

冬のカマキリ

冬のカマキリのように

彷徨えば

すでに鎌もやわらかく

喰うべき相手も見当たらず

ただ孤独に寄り添っている

 

冬のカマキリのように

彷徨えば

すでに卵も産み落とし

狩るべき相手も土の底

ただ季節に寄り添っている

 

冬のカマキリのように

彷徨えど

いつかの夢がひたひたと

体をゆっくり浸す朝

ただ光に寄り添っている

 

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