猫街暮らしの詩人さん

猫街に暮らす詩人さんのひとりごと

青々とひょろひょろと

青々とひょろひょろと

枯れることを恐れず

芽が育つ

 

種も球根も

はちきれんばかりの命を抱えているのだから

それは芽ぐらい出るでしょう

大袈裟ねえ

 

なんだかんだとことが起こるたび

大騒ぎするあたしを

家庭菜園が趣味だという友人が

呆れ顔で眺めてる

 

いいのよいいの

種を蒔くとか根をはるとか

芽が出ないとか実を結びますようにとか

もう無責任に舌の上にのせられないよ

こんな奇跡を見せつけられちゃねえ

 

目を輝かせるあたしの隣で

はいはい

水も光もほどほどだからね

友人は念を押した

 

春はきっとくるよね

きっとくるよ

だってこんなに寒いんだもの

 

青々とひょろひょろと

枯れることを恐れず

芽が育つ

 

種も球根も

はちきれんばかりの命を抱えて眠ってるのだから

ちょうどいい時に目覚めさせてあげたいよね

ああ…人もそうなればいいのにね

 

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