猫街暮らしの詩人さん

猫街に暮らす詩人さんのひとりごと

あなたのことが

隠したかったのは

決して顔ではありませんでした

猫であることや言葉を話すことなど

わたしはたいして気にしなかった

隠したかったのは

決してそんな物語ではありませんでした

 

あなたのことがほの疎ましく

あなたのことがほの羨ましく

あなたとのことがほの後めたいのでした

 

なりたくてもなれないもの

慣れなくても忘れてしまうもの

忘れてしまっても刻まれるもの

 

そんなものになりたかったのでした

あなたにとっての