猫街暮らしの詩人さん

猫街に暮らす詩人さんのひとりごと

アオハル話

たちまち画面が暗くなり

バスの中で居場所をなくした

ただただ心細く

ひたすらひとりを恥じた

 

今ではなんでもないこと

今ではなんとかなるでしょ、と笑い話

 

だけど

アオハルは些細なことさえ重く抱えて

世界から切り離されたと

ひたすら静寂を恥じるのだ

 

誰かとつながることより

どこに属してるか

そんなことが安心の種だった

 

自由は束縛の中にある

頑なに思い込んでいた

 

アプリを立ち上げた途端画面が暗くなり

満員電車の中で器用に充電を開始する

ただただ縮こまって

ひたすらひとりを恥じるしかなかった

あの頃の自分を抱きしめながら