猫街暮らしの詩人さん

猫街に暮らす詩人さんのひとりごと

心を診る猫の医者-11

褒められるために

料理をしたり

掃除をしたり

しているのだとしたら

 

そうならなかったとき

寂しくなったり

虚しくなったり

するでしょう?

 

だったら

いっそ

 

わたしが気持ちいいから

そうしているんだ

 

自分で自分の

頭でも腕でもいいから

やさしくぽんぽんとしたり

撫でたりしましょう

 

それから

 

料理を美味しそうに食べてくれてありがとう

掃除の邪魔をしないでくれてありがとう

 

声に出して

感謝を伝えてみるのです

皮肉めいた空気を作らぬよう

そこは言霊を選んでおきましょうか

 

家族のためだから

 

そんな文言は

手放しても大丈夫

いつでもまた

取り戻せるのですから

 

心を診る猫の医者は

「お大事に」のかわりに

ふにゃふにゃぁと鳴きました

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