猫街暮らしの詩人さん

猫街に暮らす詩人さんのひとりごと

素直になれない

君が話してくれるのは

遠くて苦い誰かの物語だ

 

友達の話よ

 

少し得意そうに

つけ加えた

 

僕と君の間には

ついぞ紡がれず

舌の上で溶ける

甘い西洋菓子のようなお話だ

 

君が話してくれるのは

近くて古い誰かの物語

 

わたしたちのことなんかじゃ

ないわ

 

少し不機嫌そうに

つけ加えた

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