猫街暮らしの詩人さん

猫街に暮らす詩人さんのひとりごと

療養-4

ギブスがはずれてすぐの頃

何も持てず

何も拾えず

押すのも引くのも

遠い世界の出来事のようであった

 

先生の言いつけを守り

(多少、動きの制限がある)

教わったリハビリメニューを

黙々と

 

数日たち

ドアノブを動かせるようになり

床に落ちたものを拾えるようになり

押すのも引くのも

少しずつ自分の世界へ戻りつつある

 

生活全てがリハビリになっている

そのことに深く感謝し

療養は続いていく

 

手持ちの

ブレスレットのサイズは

全て合わなくなってしまったが

これもまた面白い体験である

f:id:Sala-Y:20200421124503j:plain