猫街暮らしの詩人さん

猫街に暮らす詩人さんのひとりごと

記憶にまで嘘をつかれたので

僕は途方に暮れている

君が幸せだと嬉し涙を溢したのは

僕がそうだねと抱き寄せたのは

夢だったのか

妄想だったのか

そもそもそんなことすら

記録されなかったのか

 

いや

君と出会ったことが

一度もなかったと

 

真実はどうあれ

僕だけがここにいる

冷えた小箱を抱きしめたまま

 

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