猫街暮らしの詩人さん

猫街に暮らす詩人さんのひとりごと

みじん切りの宇宙

みじん切りになった宇宙に

興味なんてないよと

最後の猫が告げた

 

だって

次の宇宙がもう生まれているのだから

いまさらどうにかしろったってねえ

 

最後の猫は

みじん切りの宇宙をつまんで

ぽいっと口にほおりこむ

 

うん

よく焼けている

猫舌の我々にはまだ熱いがね

 

詩人屋さんだなんて

呼ばれていた頃が懐かしいけれど

もう過ぎたこと

とっくのとっくに

 

みじん切りになった宇宙に

未練なんてないよと

最後の猫が告げた

 

だって

次の宇宙がもう生まれているのだから

いまさらどうにかしろったってねえ