猫街暮らしの詩人さん

猫街に暮らす詩人さんのひとりごと

マンホールの蓋にたまった水滴のように

マンホールにたまった水滴のように

ぼくらは不安の種を選り分けた

そんなものは空に返してなかったことにすればいいのに

拾い集めてはなるほどスキャンダラスに彩るのだ

 

湯呑みにたまった茶渋のように

ぼくらは不安の種を漁った

そんなものは水に流して忘れてしまえばいいのに

さも大仰にしつらえては

なんでもないことほどスキャンダラスに彩るのだ