猫街暮らしの詩人さん

猫街に暮らす詩人さんのひとりごと

子ども時代#3〜トーザ・カロットの人々

三つ目のおじいちゃんの教え方は

一風変わったものでした

 

決して

“ひとつ”

“ふたつ”

という数え方をしてはいけないよ

 

どんなに雲が散らばって

どんなにたやすくつかまえられそうな日も

瞬きする間に

笑って消えてしまうのだから

 

うさぎが雲の中で風を磨いているのは

知っているね

たまに猫の姿になって

地上に遊びにくるものもいるらしい

 

うさぎの言葉を空に置いてね