猫街暮らしの詩人さん

猫街に暮らす詩人さんのひとりごと

空降りのあと~風磨きのうさぎ

絡みついた緑のあやしかたも忘れ

ただ一羽風を磨く


噛みついた言葉のほどきかたも忘れ

ただ一羽時を編む


点滅信号をくぐれば

出会うのは猫ひとり

風を磨くでもなく

落ち空にじゃれるでもなく

悲しげな背中の旅猫ひとり


凍てついた心のあたためかたも忘れ

ただ一羽空を集めた


猫と並んでひたすらに

落ち空を集めた