“普通ってなんだよ”
たまにそんなことをぼやきながら
日々を歩く少年でした
目立てばたたかれる
黙っていればたたみかけられる
世の中は不条理の嵐で
だけど
それに磨かれたり鍛えられたりも
したのでした
いっぱしの大人になって確信しました
多分
ぼくは自分がそんなに好きではないのです
うっかり好きってことにしてしまうと
どうにも自分を甘やかして
うつつを抜かして
怠けきってしまうから
それがとても怖いのです
だから
ぼくは自分の感情をいつだって
ほんの少し宙ぶらりんに
きみにやさしく振舞ったりも
できる
とまあ
そんなわけなのです