猫街暮らしの詩人さん

猫街に暮らす詩人さんのひとりごと

同僚

“ろくでもない空”

目に焼きつけてから

 

次に空が降ったら

その頑丈そうな傘に

一緒に入っていいですか

 

意地悪な衝動にかられる

 

あの人は少し困って

“これは大事な傘だからね”

やんわり交わすだろうか

 

“今日だけとくべつだよ”

それともやさしく

笑うだろうか

 

“降るなんて言うのはやめなさい”

やっぱり怖い顔するんだろうか