今日が何曜日かを
気にしなくてもよくなったのに
毎年
たくさんのカレンダーを用意します
廊下にも洗面所にもトイレにも
五つぐらい並べて
出かけるときにもバッグにしのばせて
ようやく僕は安心するのです
もしも誰かと久しぶりに
“今日は何曜日だったっけ”
そんな話になっても
カレンダーを見せればそれで済むのです
今日が何曜日かを
気にしなくてもよくなったのに
毎年
たくさんのカレンダーを用意します
いたって普通のありふれたタイプのものです
人はすっかり賢くなって
“星の終わりの日から逆に数えて今日はちょうど何日目”
そんな数え方をするしかなくなったので
何曜日かなんて
ちっとも気にしなくてよいのですが
“今日は金曜日ですよ
6の月の22番目に当たります”
もしも誰かが久しぶりに
舌に暦のことをのせたなら
怒ったり悲しんだりせず
僕はそんな風に答えることにしています