猫街暮らしの詩人さん

猫街に暮らす詩人さんのひとりごと

愛育-2

言いなりになること

実は

そんなに嫌ではありませんでした


今にして思えば

考える

そんな些細な行動さえ

あきらめていたのでしょう


とげとげしい感情が去ってしまえば

言いなりになっているほうが

楽だと気づいてしまった


多分

そんなところです


狡猾が

ぷくぷく血管に流れ始めたのも

きっと

その頃からなのです


できることなら裏返しになって

自分を洗い流してしまいたい


彼女は

いつもより悲しい顔で

そう言いました