猫街暮らしの詩人さん

猫街に暮らす詩人さんのひとりごと

忘却

夜中に

どうしても思い出したくなるのです


それは大抵

嫌なアイツのことだったり

好きなあの子のことだったり

自分の愚かさだったり

冷蔵庫の残り物だったり


いつの間にやら空を見えなくする

灰色がかった

冬の雲みたいで憎たらしいのに


その時だけは

なんだか妙に大真面目


朝になれば覚えていない

夢のように

子どもじみた遊びです


だから

罪深いことすら忘れて

笑っていられるのです

きっと