猫街暮らしの詩人さん

猫街に暮らす詩人さんのひとりごと

風の存在

砂像が崩れて

頬をうった

ああ

風が強くなってきた

 

そのものは見えないのに

わたしたちは風を知る

 

服の裾が揺れ

心が和んだ

ああ

気持ちのいい風だ

 

そのものは見えないけど

わたしたちは確信する

 

葉ずれ迷い子

記憶のカケラ

 

つなぎとめられることを嫌って

どこまでも次の明日を紡いでいく

 

色を変え

姿を変え

風は確かにそこにいる