一晩かけて選んだ言葉たちが
胸の中で行列を作ってた
まずはこれ
次にこれ
うーん
やっぱりこれ
そして
それとそれをつなげて
まとめてもいいけど
ああとにかく
丁寧に手渡そう
きみに会いに行こう
だけどきみは
いらないって
たった一言
僕の心に投げつけた
ちりぢりになる行列と
砕け散ったやさしい想いが
まだ悲しみで汚れないうちに
逃げたんだ
きみの視線からできるだけ遠いところへ
想い出は上書きできるって
誰もが言うけど
決してそうじゃなかった
一晩かけて選んだ言葉たちが
胸の中で行列を作ってた
それはそれは幸せそうに
キラキラ輝いていたんだ