猫街暮らしの詩人さん

猫街に暮らす詩人さんのひとりごと

くいしんぼ

わたしはとても

くいしんぼ

どうしようもないほど

いやしんぼ

 

どんなに食べても

いっぱいになりません

おいしくて幸せで

だから

ひとりじめなんてできないよ

 

たらふく食べても

いっぱいになりません

おいしくて嬉しくて

だから

ひとりじめなんてできないよ

 

愛を食べて

愛を抱く

愛に涙し

愛を重ねる

 

それでもやっぱり

心のどこかが空腹で

ちっともあきずに

愛をむさぼりたがっています

 

愛という言葉を

平気で舌にのせるくせに

ほんとはなんだかすごく不安で

もっともっと誰よりもと

よくばっているのです