猫街暮らしの詩人さん

猫街に暮らす詩人さんのひとりごと

折り紙

角と角をあわせて

ずれないように半分こ

ほらできた

重ねることをくりかえすだけ

簡単でしょう

 

放射状に刻まれていく

美しい折り目

どうしてもそのとおりに折れなくて

おっきいおててになりない

泣いて母を困らせた

 

角を角を合わせても

ずれないように重ねても

折り紙のように美しくは混ざり合えなくて

笑って自分を慰めた

 

放射状に刻まれていく

無数の折り目

ほらできた

重ねることを繰り返すだけ

 

ずれたって

破れたって

わたしはわたしで

この上なく不安と希望に抱かれながら

生きている