2017-07-09 夢の出口に一人佇む 散文詩 本のページを破るように 喜びだけを きみに手わたせればいいのに しおりがわりの小さな傷が 悲しみを増幅するから ぼくはもう 表紙を開けることすらできずにいる 好きなページに行き着くように 心の処理スピードも 改善されればいいのに しおりがわりの懐かしい涙が それを拒むから ぼくはもう あの日にさえ閉め出されたままだ 本を閉じるような 綺麗な終わりはないのに 本を開くような 素敵な始まりを求めてしまう いぎたなく眠りながら