猫街暮らしの詩人さん

猫街に暮らす詩人さんのひとりごと

くぐる

切り落としてきたシナプスも

灯し続けたニューロンも


こんなにこんなに

あけっぴろげで

あんなにあんなに

正直で


信じ込んでた古い知恵も

生まれたばかりの浅知恵も


こんなにこんなにこんなに

酔って

あんなにあんなにあんなに

探って


大したことではないような

大したことでもあるような


そもそもここにいることが

そもそも奇跡と呼べるのか


食べ続けてきた命の時を

吐き出し続けた記憶の糸を


重ねもせずに

からめもせずに


呼吸の機嫌を記すのです