猫街暮らしの詩人さん

猫街に暮らす詩人さんのひとりごと

揺られて流れて

ご乗車ありがとうございます

 

当列車は

途中下車も途中乗車も

お客様の気の向くままでございます

 

個室もご用意してございます

どうぞご存分に

 

ご注意ください

車両は常に増えたり減ったりを

繰り返しております

 

ご注意ください

お客様の数も常に増えたり減ったりを

繰り返しております

 

車内のことはうすぼんやりと

少し離れた車両のことは

何も知らずに

心穏やかにいられることを

お約束致します

それがこの列車の何よりのサービスでございます

 

個室で毛布でもかぶっておやすみになられたら

どこかがすっかり燃えていても

お客様は安全でございます

火の粉のひとつもお目になさらず

快適にお過ごしいただけますよ

 

どうぞどうぞ

よい旅でありますよう

 

念のため

あなた様にも鍵と毛布を

もしも御用がありましたら

24時間いつでも

呟きにご遠慮はいりませぬ

 

どうぞどうぞ

お気軽に