猫街暮らしの詩人さん

猫街に暮らす詩人さんのひとりごと

雨がそれをみてた

雨が気まずそうに

肩を濡らす

 

去年より早く咲いた小さな花

きみはもういなくて

雨がそれをみてた

 

憂うつの帽子は

ふたりでかぶればなんでもないよと

きみは教えてくれた

 

もういちど毛布みたいに

きみの笑い声にくるまれたい

 

雨がなぐさめるようにリズムを刻んで

それでもまだ

ひとりの僕をみてた