猫街暮らしの詩人さん

猫街に暮らす詩人さんのひとりごと

忘却は空の底に

あざやかな

空の底


濁った海面


いっそ

星に網でもかけて

素知らぬふりでいましょうか


心配いらない


そんなことばに

絡めとられてみせましょうか


あざやかな

雲の下

濁った記憶の渦


いっそ

風に運ばれたことさえも

忘れてしまいましょうか


町の名前も

人の顔も


鼓動も