猫街暮らしの詩人さん

猫街に暮らす詩人さんのひとりごと

コーヒーと毛糸と花

冬物の引き出しをひっかき回し

慌ててセーターに着替える

季節が丁寧に丁寧に足踏みを繰り返すから

猫街も幾分白っぽい風が吹く

それでも約束は約束だ

 

無理しなくてもいいんですよ、

あなたは私たちと違って

人みたいなものだから

 

珍しく電話をくれた猫そっくりの店主に

感謝を伝えつつも、やはり心が騒ぐのだ

花が咲くのとあたたかな飲み物がよく似合う

marchéを目指す

 

コーヒーと毛糸と花が並ぶのは

今日だけなんだから