猫街暮らしの詩人さん

猫街に暮らす詩人さんのひとりごと

散開

散るのを心待ちにしている

咲く、よりも

結実、よりも

確実に世界を埋め尽くすからだ

 

散ってしまえと

時に残酷なほど願う

しがみつく、よりも

立ち枯れる、よりも

確実に星を満たすからだ

 

散ればいいのに、と

樹を見上げては

自分がその色に染まるのを

わがままに祈るのだ