冷たい。バカだ。
うまく立ち回れなかったり、少しの失敗をそう称される。ハグは、ベタベタしないでよ、と振り払われる。
本音を打ち明けるのは、ごくごく限られた範囲で。または、紙に書いて跡形もなく破り捨てる。親世代の大人には「生意気で扱いにくく子どもらしくない」、そう映ったことだろう。
もちろん、気づいて学んだり方向転換のすべを覚えていくにつれて、いくらでも修正はきく。
ただ、幼少の頃は何かと「親が絶対」というすりこみが起こりやすくなるものだ。
親も間違う生き物だと、そこそこ早い段階で知ってしまった不幸と幸せ。
そこに後悔はないし、むしろ感謝すら覚える。
家族は綺麗事だけじゃおさまらない。
美しさの裏に何かが潜むのだ。