写真を見てひとめで気に入ったのだ。
確かに安くはなかったけど、えいやっと思い切って色違いで買った。
数年前のことである。
あまりに気に入って着倒しているものだから、少々傷んできた。
いろんな街に一緒に行ったな、などと感傷的になっている場合ではない。ただでさえ手持ちの少ないアウターである。
文字通り擦り切れる前に、新調しようと思いたった。
だが、ファッション業界(?)の流行り廃りというものは、かなりのスピードである。
すでに廃番になっていた(T_T)
再販売してほしいと願うばかりだが、こればかりは何ともならない。
代わりがきかないものには、執着しがちである。
モノに対しても心情においても。
そうして古びるか忘れるかして、ようやく新しい何かを見つけるのだ。