猫街暮らしの詩人さん

猫街に暮らす詩人さんのひとりごと

廃番

写真を見てひとめで気に入ったのだ。

確かに安くはなかったけど、えいやっと思い切って色違いで買った。

数年前のことである。

 

あまりに気に入って着倒しているものだから、少々傷んできた。

いろんな街に一緒に行ったな、などと感傷的になっている場合ではない。ただでさえ手持ちの少ないアウターである。

文字通り擦り切れる前に、新調しようと思いたった。

 

だが、ファッション業界(?)の流行り廃りというものは、かなりのスピードである。

すでに廃番になっていた(T_T)

再販売してほしいと願うばかりだが、こればかりは何ともならない。

 

代わりがきかないものには、執着しがちである。

モノに対しても心情においても。

そうして古びるか忘れるかして、ようやく新しい何かを見つけるのだ。