始まったものは、終わる。
生物も静物も。
受け継がれるものもある。
繰り返しもある。
それでも、いつか終わりを迎える。
終わらない歌を歌いたい。
終わらない命を生きたい。
色あせない絵をいつまでも眺めていたい。
宇宙の膨張など忘れてしまいたい。
それでもやっぱり、いつか終わりを迎える。
残酷だと思うか、安堵するか。
どちらにしても終わりはくる。
「宇宙に閉じ込められている」というのは、拙詩に時折登場する「絵空事」である。
だが、絶望も希望も同じ成分だとしたら、案外真実が混ざっているのかもしれない。
同じ宇宙の中で生き続けるか。
別の宇宙など理解不能、とばかりに。
始まったものは、終わる。
生物も静物も。
終わりを感じぬうちに、散っていく。