猫街暮らしの詩人さん

猫街に暮らす詩人さんのひとりごと

終わりを思う

始まったものは、終わる。

生物も静物も。

 

受け継がれるものもある。

繰り返しもある。

それでも、いつか終わりを迎える。

 

終わらない歌を歌いたい。

終わらない命を生きたい。

色あせない絵をいつまでも眺めていたい。

宇宙の膨張など忘れてしまいたい。

 

それでもやっぱり、いつか終わりを迎える。

 

残酷だと思うか、安堵するか。

どちらにしても終わりはくる。

 

「宇宙に閉じ込められている」というのは、拙詩に時折登場する「絵空事」である。

だが、絶望も希望も同じ成分だとしたら、案外真実が混ざっているのかもしれない。

 

同じ宇宙の中で生き続けるか。

別の宇宙など理解不能、とばかりに。

 

始まったものは、終わる。

生物も静物も。

終わりを感じぬうちに、散っていく。

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